自前で外国人に自信を持って渡せる翻訳パンフレットを作る方法

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外国からの観光客が増加している昨今、観光パンフレット作成には外国語版も作るのがスタンダードになっています。特に訪日数の多い英語圏と中国人向けのパンフレットは必須です。

今は翻訳サイトなどがあるので、予算の関係上プロの翻訳家にお願いせずに自前で外国語に翻訳してパンフレットを作ることも増えてきています。しかし、その翻訳パンフレットは本当に外国人に伝わっているのでしょうか?

翻訳した文章が外国人にとってはオモシロ文章に?

外国人が漢字Tシャツや漢字タトゥーを入れている様子を見たことはないでしょうか?彼らにとって漢字はクールでも、日本人にとって見ると「なんでその漢字?」と感じることが多々あります。一方で、日本人が着ているTシャツの英語を翻訳すると、とんでもない意味の文章だったりすることも。プライベートな場面であれば笑いごとで済みますが、これが多額の予算をかけた事業となれば全く笑えません。一所懸命に作ったパンフレットが日本の恥を宣伝するツールになってしまいます。

できることならしっかりと予算をとってプロの翻訳家にお願いするのが最も安全な方法です。とはいえ、どうしても自前で作らなくてはいけない場合もあると思います。

単語→文章→文脈の順に構築

中学校で初めて英語の授業が行われたときのことを思い出してみてください。翻訳する場合には意味を理解するための順番があります。まずは単語の意味ですね。まず単語の意味が合っていないと文章は作れません。辞書を引けばたいていの単語は意味を理解することができるでしょう。伝えたいキーワードとなる単語をピックアップしてみてください。

次に文章です。ピックアップした単語を違和感なく並び替えるという作業になります。ただ並べただけではカタコトの外国語です。そのため、助詞や助動詞、副詞などが絡んできます。日本語で言えば「てにをは」「はがのをに」と呼ばれるものです。これらを英語や中国語の法則通りに配置して単語をつなげていきます。パズルを作るような感覚かもしれませんね。

最後に文脈です。おかしな表現や間違った解釈もされない文章になれば一旦完成ではあるのですが、パンフレットを作るのであれば、正しく、魅力的に伝えなくてはいけません。映画の字幕などもそうですが、どの単語をどのように表現するか、同じような意味を持つ単語のどれを選択する方が魅力的かなど、表現力としてのセンスが問われるパートになります。

変に凝った、難しい表現にこだわる必要はありません。むしろ簡単な単語を用いて箇条書きにした方が伝わる場合もあります。

翻訳サイトを活用するコツ

翻訳サイトは近年精度が向上しているとはいえ、日本語の文章の通りに直訳するので、実は少々変な文章になっています。そのため、翻訳サイトで翻訳された文章を鵜呑みにするのは危険です。それこそ外国人に笑われてしまう意味の通じない文章になりかねません。なぜなら、そもそも翻訳する前の日本語の文法が正しくないからです。普段の話し言葉のまま日本語を打ち込んで翻訳していませんか?文章を入力する際に、日本語の文法をしっかりと意識してみてください。特に時系列を重視する英語では過去形なのか、過去完了形なのか、現在なのか未来形なのかをはっきりとさせましょう。

中国語の場合は時間よりも何をするのかというメインとなる動詞を意識すると良いです。さらに、長い文章にしてしまうと意味がまざりやすいため、できるだけシンプルな文章を心がけましょう。

翻訳された文章が表示されたら、一語一語正しく翻訳されているか、文脈は合っているかをチェックします。日本語でもそうですが、英語でも中国語でも一つの単語で複数の意味を表す場合があり、同じ意味でも複数の単語が存在する場合があるのです。最も適当な単語は確認しながら選んでいくしかありません。

翻訳の正しさよりも伝わるパンフレットを

外国語で伝えたい場合、正確な文章が必ずしも必要というわけではありません。簡単な単語と身振り手振りのボディランゲージほうが伝わることもあるのです。外国人向けパンフレットも、正しい文章だけにこだわらず、写真やイラスト、図など様々なコミュニケーション手段を組み合わせ、伝わりやすいコンテンツを目指しましょう。

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