カタログ制作費の見積もりを依頼いただくのはもちろん大歓迎なのですが、カタログ作成の見積もりはパンフレットや会社案内に比べて予算と合わない可能性が高いです。なぜなら、カタログは販促的な側面が強い分、写真や情報量が他の印刷物に比べて多いからです。
たとえば、商品の写真を一点一点プロのカメラマンに頼むとなると、撮影にかかる時間とスタジオを抑える必要があります。カタログに掲載する大量の写真を撮影するとなるとそれ相応の料金が発生しますので、画像をご用意いただくことをおすすめします。もちろん、全てを新たに撮影する必要はなく、特に売り出したいものだけを新たに撮り直すことも可能です。
文章に関しても、商品のスペックやサービスの詳細などを一からライターが書き下ろすよりも、テキストを支給いただき、キャッチをつけてリライトした文章を載せた方がライティング費も安くなります。
1ページごとや見開きごとでデザインを変えるのが一般的なパンフレットや会社案内に対してページ数が100ページ前後になるカタログの場合、頻繁に紙面デザインを変えると費用が大幅に膨らむので、デザインのテンプレートを一つ作り、文章や写真を入れ替えるというやり方を取ることをお勧めします。
ちなみにこれをDTP作業と言います。たとえば20ページのパンフレットとカタログをそれぞれつくるとしましょう。カタログは中面見開きのフォーマットを3つ、計6ページ分用意するので、デザイン費を以下のようなります。
パンフレット 20ページ 例
表紙(3万円×1p)・・・3万円
中面(2万円×18p)・裏面(2万円×1p)・・・38万円
合計41万円
カタログ 20ページ 例
表紙(3万円×1p)・・・3万円
中面(2万円×6p)・裏面(2万円×1p)・・・14万円
〇DTP費
中面(7千5百円×18p)・・・13万5千円
合計30万5千円
このように、カタログは作り方の違いで制作費用に大きな差が出ます。ページ数が多くなれば更に差額は大きくなります。カタログの見積もりは工夫できる余地がありますので、見積もりを依頼する前に写真や文章をどのように用意するのか互いの作業範囲を決めて、デザインをどう展開していくのか想定しておくとスムーズかつコストパフォーマンスの良いカタログ作成が実現できます。
なお、分厚いカタログの製本は針金で綴じる事が出来ないので接着剤で綴じる無線綴じ製本になり、ページ数が少ないパンフレットや会社案内は針金で綴じる中綴じ製本になります。中綴じよりも無線綴じの方が費用がかかりますので、印刷費もボリュームに併せて変わってきます。
他にも紙の厚さやインクなど様々な要因で見積りの金額も変わってきます。カタログ作成はちょっとした仕様の違いが大きく料金に係ってきますので、見積りの前に一度相談されることを強くオススメします。