パンフレットや会社案内を作るとき、いかに印象に残すかという点が非常に重要となります。そのときに大きなウェイトを占めるのがデザインです。
パンフレットにしても会社案内にしても、デザインを作るにあたって絶対に必要になるのがテキストです。文字のレイアウトをどうするかで全体の印象が大きく変わります。テキストに対して意識すべき点は5つあります。その5つの点についてまとめました。
フォントは読みやすいか
1つ目のポイントはフォントです。今では多くのデザイナーがオリジナルのフォントを開発したりしていますが、文章を読ませる場合には読みやすさを一番に考える必要があります。どんなにオシャレで独創的なフォントだとしても、読み手側が読みにくい文章ではいけません。長い文章の場合は明朝体が読みやすく、短文やタイトルなどはゴシック体が読みやすいという特徴があります。
とはいえ、見出しをゴシック体にして本文を明朝体にするなど、フォントを混ぜて使うのはかえって読みにくくなるのでオススメしません。使うフォントは限定しましょう。
文字に強弱をつける
テキストはデザインに限度があり、どうしても平坦な印象になってしまいます。文字を読んでもらうためには文字に強弱をつけて、特に読んでもらいたい部分と、それほど重要ではない部分とを分ける必要があります。
文字を太くしたり、色を変えたり、サイズを変えたり、下線を引いたりすることで強弱をつけることができます。強弱のつけ方は全体的にルールを決めるべきで、そのルールがあることで文章にリズムが生まれます。リズムが生まれると読みやすいテキストデザインができます。
改行を上手に使う
文章はひたすら書き続けると非常に読みにくいものになってしまいます。そこで重要になるのが余白です。テキストで余白を作ろうと考えたときに簡単にできるのが改行です。
一文が長くなりそうな場合は途中で改行を入れることで読みやすくなります。しかし、あまりに頻繁に改行を入れてしまい詩のようになってしまうと、かえって読みづらくなってしまいます。一文はあまり長くならないうちに文章を切り、一文のバランスを整えることが必要です。テキストは内容ごとに段落を作ることを意識すると良いでしょう。
タイトルや見出しを作る際、長くなりすぎた場合は見出しを改行して2列にしてしまう選択肢もあります。
字間、行間を意識する
文字と文字のスペースもデザインには欠かせない要素です。文字と文字の間や行と行の間がつまりすぎているとどこか窮屈で読みづらいテキストになってしまいます。字間や行間は少し広めにとって余裕を持たせましょう。空ける間隔は文字の大きさの25%、行間は文字の大きさの50〜75%を目安にすると良いかもしれません。
文字の大きさは、若い人であれば小さめでもかまいませんが、老眼が入っている方がターゲットの場合は大きくするなど年齢層や属性によって変更するのが良いでしょう。
文章は基本左揃え
テキストを書くとき、基本的には左揃えで書くようにしてください。なぜなら、中央や右寄りでは文章の出だしがどこなのか、非常に読みにくくなってしまうからです。中央寄りはデコボコしてしまってデザイン的にも美しくありません。特別な狙いがない限り、ガチャガチャしているテキストは印象が悪くなるだけです。
また、縦書きも現代の会社案内やパンフレットでは注意が必要なテキストです。現代では横向き、左から右へと読み慣れているため、縦書きに長文を書いたときに違和感を与えてしまう可能性があります。
ここで紹介した方法はデザインのごくごく基礎部分で、実践もしやすいことから、見やすい文章を作るのはそれほど難しいことではないことが伝わるかと思います。当たり前のことが当たり前にできているという点がテキストに求められることであり、それをクリアすることで忘れられないテキストになるのです。