なぜ知識が売り込みに使えるのか?
住宅という高価な商品を売り込むツールには何があるだろう。パンフレット、折り込みチラシ、交通広告、ウェブサイト…、そのいずれもが、物件を紹介するものがほとんどですが、住宅関連の売り込みで使えるのはそればかりではありません。住宅にまつわる知識も販促ツールになり得るのです。
一般の人は住宅についての知識が乏しいか、ほとんど無いに近い状態です。そんなとき、住宅についての疑問に答えてくれる人がいたなら、あるいは教えてくれる人がいるなら、その人に信頼を寄せるのではないでしょうか。
人は分からないことを教えてくれる人や、相談できる相手を信頼するものです。そして、当然のことながら、住宅のような高価な商品ほど、信頼できる人から買いたいと思います。住宅という専門分野において、知識を提供することは相手に信頼されるきっかけになり、それは売り込みを容易にすることにつながるのです。
こんな住宅パンフレットがあったら欲しいと思わないか?
たとえば、あなたが住宅の購入を考えていたとして、もし「住宅を購入するときに注意すべき7つのポイント」というタイトルのパンフレットを目にしたら、購入前にぜひ見たいと思うのではないでしょうか。あるいは、リフォームを検討していたときに「リフォームの見積に隠されているウソを見抜く方法」というパンフレットを見せられたら、それくださいと言いたくなるのではないでしょうか?
そして、パンフレットの最後に「住宅で失敗しないようアドバイスいたします。一度ご連絡ください」と書かれていたら電話したくなることでしょう。そう、消費者は住宅を買うときに失敗したくないので知識や情報を知りたいのです。だから知識は販促に使うことができます。ほとんどの人が、こんなパンフレットや販促ツールがあったら欲しいと思うのです。
知識を販促ツールにするコツ
あなたや、あなたの会社が有している知識を販促ツール化するのは難しいことではありません。必要な知識や情報はすでに持っているからです。ただし、知識をパンフレットという形にするにはいくつか押さえておきたいポイントがあります。
・当たり前のことでも載せる
「こんなこと当たり前だから、パンフレットに載せても意味ない」という考えはタブーです。あなたの会社や業界では当たり前というような知識も、消費者にとっては当たり前ではありません。そんな簡単なことと思うようなことを相手は知らないのです。当たり前と思えるその知識に価値を感じる人がいます。
・ターゲットをはっきりする
この知識が欲しい人はどんな人たちか?ターゲット像をはっきりさせたうえでツール化しましょう。お金の話なのか?二世帯住宅の疑問なのか?それとも設計のことなのか?知識はターゲットに合わせて絞り込まなければなりません。欲しい人に知識を届けないと、せっかくのツールがムダになります。
・出し惜しみしない
知識は一定の範囲で、出し惜しみすることなくすべて提供しましょう。知識を小出しにするよりも、まとめて提供したほうがプロフェッショナルとしての存在感が増します。相手は知らないことがたくさんあると思えばプロに任せようと思います。
・難しい知識も提供する
専門的で難しいことでも教えてしまいましょう。専門的で難しいほど、難しいから自分だけでは無理と思うからです。誰しも、難しいことはプロに任せようと思うのです。
さあ、知識をプレゼントしよう!
知識はターゲットとの関係作りのために使えます。ターゲットに合致した知識をパンフレットにして、それをモデルハウスに置いたり、営業ツールに使ったりして見込み客に届けましょう。相手は貴重な情報を教えてくれたあなたの会社を、特別な存在に感じるかもしれません。知識を提供するのに、莫大なコストはかかりません。知識を提供することは、リスクの少ない先行投資といえます。さあ、見込み客に知識をプレゼントしましょう。