会社パンフレットの更新や展示会などでのチラシを制作する際に印刷用紙についても社内でご相談しているのではないでしょうか。お客さまは選ぶにあたっては手触りを他社とは違ったものにしたいや、今回はコスト優先にしたいので金額をできる限り抑えたいなど、さまざまな理由があると思いますので今回の記事で印刷用紙について少し解説していきます。
コート紙やマットコート紙など用紙種類は何がある?
まずは印刷用紙にはどういった種類があるのかみていきましょう。
印刷用紙は大きく分けて3つに分かれます。
1.コート紙
光沢感のある用紙です。光沢感があるため、写真を多く使用したビジュアルメインのパンフレットやチラシなどにおすすめです。手触りとしては“つるつる“しています。
≪具体例≫写真集、展示会用のイベントチラシ、ポスティング用チラシ など
2.マットコート紙
コート紙とは反対に光沢を抑えていてつやがない用紙です。文字要素が多くしっかり説明したいパンフレットなどにおすすめです。手触りとしては“しっとり“しています。
≪具体例≫会社案内パンフレット、製品・商品パンhuレット、取り扱い説明パンフレット など
3.上質紙
マットコートと同じく光沢感がないのは同じですが、加えて筆記性に優れた用紙です。筆記性に優れているため、お客さまやユーザーなど対象者の記載が必要な制作物などにおすすめです。手触りとしては“ざらざら“しています。
印刷用紙は以上のように大きく分けて3種類に分けられます。その中で、例えば高級感をもっと求めたいということであれば、印刷するだけで質感のある「OK金藤」や「ヴァンヌーボ」という特殊紙を使用することも検討できます。但し、特殊紙はその分コストも高くなりますので、使用目的や予算にあわせて検討しましょう。
90kg、110kg、135kgなど斤量(紙の厚さ)はどう選べばいい?
ここまでは用紙の種類をお伝えしましたが、次に斤量についてお伝えします。制作会社や印刷会社とやりとりをしていく中で、「マットコート135kg」や「コート110kg(”コートひゃくとう“という場合もある)」といった単語を聞いたことがないでしょうか。“数字+kg”の部分が斤量といって用紙の暑さを示しています。この斤量が薄すぎると選んだ用紙によっては透けてウラ面がみえてしまうこともありますので注意しましょう。“〇〇kg”というのは原紙が「四六判(しろくばん)」「菊判(きくばん)」「A判」「B判」などの場合があります。それぞれの原紙が1,000枚のときの重さ(kg)で表しています。
選んだ用紙によって斤量(紙の厚さ)は変わりますが、一般的には「135kg」は~16ページぐらいまでの会社案内パンフレットに使うとしっかりしたものといったイメージを持ってもらえます。それ以上のページ数になると「70kg」「90kg」や「110kg」などにすることをおすすめです。また2種類の用紙を使用することでコストは上がってしまいますが、表紙回り(表1、表2、表3、表4)は「135kg」と厚めにして本文(表1、表2、表3、表4以外の中の用紙)は「90kg」「110kg」にすることでも仕上がりが他社とは違うパンフレットができるのではないでしょうか。どの斤量が制作物に合うかの図を作成しましたので下記もぜひご参考にしてください。
ここまでは印刷用紙や斤量(紙の厚さ)についてお伝えしてきましたが、最後にネットプリント会社を活用するなど印刷コストを抑える方法をお伝えします。
Web広告やTVCMででているネットプリントってどうなの?
Web広告やTVCMなどでネットプリントのことを見たことがある人は多いのではないでしょうか。制作物を印刷するには、ネットプリントを活用して印刷する方法と印刷会社へ仕様を伝えて印刷してもらう2つの方法があります。どちらもそれぞれメリット、デメリットがあるので一つずつみていきましょう。
1.ネットプリント会社
○メリット:印刷コストが安い
ネットプリント会社によっては各店舗に持ち込んで、窓口担当者に渡して印刷することも可能ですが、基本的にはWeb入稿がメインのやり方となります。Web入稿のほうが自分のPCから印刷入稿作業まで完了できるため移動コストも削減できます。その分、ネットプリント会社も印刷工程に割く人件費が低く抑えられるため、その結果印刷コストも低く抑えられます。
●デメリット:トラブルや急な対応に弱い
先程、印刷に割く人件費を抑えられるから印刷費コストが抑えられるとお伝えしました。そのため各案件について担当営業がつかないということなのでトラブルや問題が発生した際は自分たちが対応しなくてはいけません。またトラブルが起きたということは急ぎの対応が求められていると思いますが、ネットプリント会社によってはコールセンターへすぐつながらずにずっと待たされているケースもあります。
2.印刷会社
○メリット:トラブルが起きた際に一緒にすぐ対応してくれる
先程、ネットプリント会社は担当営業がつかないとお伝えしましたが、印刷会社は必ず営業担当がつきます。そのためトラブルや問題が起きた際にはその担当営業にすぐ連絡を入れご相談することが可能です。また高級感のある用紙を使いたいや他社とは変わった加工で差別化を図りたいなどの印刷における相談にもプロ視点でのってくれます。
●デメリット:印刷費コストが高くなる
印刷の担当営業が印刷に関する全工程すべて責任を持ってみてくれる分、人件費はもちろん高くなるため、その分の印刷費コストも上がります。今回は予算コストがあまり印刷にかけられない場合には、ネットプリント会社へお願いしたほうがいいでしょう。但し、その場合はある程度、印刷の知見のあるメンバーが対応しないと印刷トラブルの対応が難しくなります。
印刷費コストとトラブル対応について、ネットプリント会社と印刷会社の違いを挙げましたが、他にも下記のようにいくつ違いがあります。
- 色校正に臨機応変に対応しているかどうか
- 納品された印刷物の完成版に品質の違いがある
- 印刷納期について融通が利くのか
当社では制作会社のプロとして、紙媒体の制作にももちろん対応しておりますので、印刷に関することについてもわからないことがあったらぜひお気軽にお問い合わせください。ネットプリント会社、印刷会社ともにそれぞれのメリット・デメリットがありますので、そちらをお伝えしたうえで、お客さまが求めていることを実現するためにコンテンツを通して貢献いたします。