情報が載っているだけのパンフレットではモノは売れない
インターネットが普及しデジタル化が進んだ現代社会でも、パンフレットという印刷媒体は販促ツールとして多くのビジネスに活用されています。商品やサービスを提供している企業で、パンフレットを用意していない企業はまれではないでしょうか。
パンフレットは今でも、商品情報を顧客に届けるのに欠かせないツールです。パンフレットの出来は、売上を左右するといっても過言ではないでしょう。
その大切なパンフレットを、販促ツールとして弱々しいものにしてしまっているケースが目立ちます。商品情報を詰め込めば、販促ツールとして機能するわけではありません。パンフレットは取扱い説明書ではないのです。販促ツールとして販売力の高い“売れる”パンフレットを作るにはどうすればいいのでしょうか。
使用用途に合わせたパンフレットを作る
パンフレットと一口に言っても、その使い方は様々です。
店頭でお客さんに手渡しする場合や、相手先へ郵送するケース、客先へ出向いて説明するときに使うこともあります。
また、パンフレットを単体で使うこともあれば、他のツールと一緒に使うといったケースもあります。
使用用途が違うのに一種類のパンフレットで済ますのでは、期待する結果を望めるはずもありません。汎用性のあるパンフレットでは、人の心を動かしモノを売ることはできないのです。販売力のあるパンフレットにするには、使用用途を考えて作る必要があります。
パンフレットを用途別に作るケースとしては、たとえば次のようなシーンが考えられます。
・店頭置きの資料として使う
パンフレットを店頭に置いておく資料として使う場合、何よりも重要なのがキャッチーな表紙です。来店したお客さんの目を引き、足を止めさせ、手に取らせるためには魅力的な表紙が必要なのです。お客さんに興味を抱かせるのに最も効果的なのが、ベネフィットや見返りを書くことです。多くの人にとって、自分が得する情報ほど興味を抱くものはありません。店頭用のパンフレットは表紙に魅力的なベネフィットを記載しましょう。
また、来店者の注意を引くためにはビジュアルも大切です。目を引く写真やデザインで、魅力的な表紙を作りましょう。世の中には、会社名と商品名がデカデカと書いてあるだけのパンフレットが驚くほどあります。それでは、多くのビジネス機会を失うことになります。お客さんの関心は、会社名や商品名ではなく、興味のある情報なのです。
・資料請求されたときに送付する
資料請求があったときに先方へ送るためのパンフレットでは、商品の機能やベネフィット、使い方、オプションなどすべての情報を記載しましょう。相手はすでに商品に興味をもっているのですから、躊躇せずにすべてのセールスポイントを盛り込むべきです。
また、購入を喚起する情報も必須です。
「ご注文はこちらにお電話してください」
「申込み用紙をFAXしてください」
こういった具体的な指示も忘れずに記載しましょう。
パンフレットを郵送してしまえば、相手を説得するものはパンフレットしかありません。必要なのは雄弁に語るパンフレットです。
・営業担当のセールスツールとして使用する
営業担当が客先へ出向き、相手を説得するときの資料として使うパンフレットには、ロジカルな構成と理解しやすいビジュアルが必要です。営業担当があっちこっち頁を飛ばさないと説明できないような構成では、スムーズな説得はできませんし、ゴチャゴチャして見づらいレイアウトでは相手に理解してもらえません。
営業活動をサポートするために、プレゼンテーション資料のようなスムーズな流れと、図やグラフを使った分かりやすいデザイン、短いセクションに分かれた読みやすいコピーで商品を紹介しましょう。詳しい説明は営業の人がするのですから、細かい情報よりも分かりやすさが大切です。
売れるパンフレットはどこに頼めば作れるの?
パンフレットを作るためには、デザイナーやコピーライターの力が必要ですが、このようなプロでも売れるパンフレットを作れるとは限りません。往々にして、デザイナーはホワイトスペースの多いきれいなデザインをしたがるものですが、ホワイトスペースでモノが売れることはありません。お客が求めているのは、きれいなデザインではなく情報なのです。なぜ、このような間違いが起こるかと言えば、それは“販促”を理解していない人間が作るから。だから、売れるパンフレットを作りたければ、販促を熟知した人材がいるところに頼むのが一番です。
たかがパンフレットと侮るなかれ。販売力を装備したパンフレットは、ビジネスの大きな武器になるのですから。