展示会で集めた名刺、ムダにしていませんか?
せっかく展示会に出展したのに反響がイマイチ。お金をかけた割には、売上に結びついていない。展示会で成果が上がらないのは、せっかく相手からいただいた貴重な情報を有効活用していないからかもしれません。展示会でいただける貴重な情報、それは名刺です。名刺は日本のビジネスシーンで当たり前のように行き交っているため、その重要さを見過ごしがちです。そもそも名刺をいただけるのが当たり前と思っていませんか?
展示会は名刺をあつめることができる絶好の機会です。このいただいた名刺をいかに活用できるかで、展示会の成果は決まるといっても過言ではありません。
展示会ですべてをやろうとするのが間違い!
展示会で自社ブースを訪れた人にまず何をしますか?最初に名刺をいただこうとするのではないでしょうか。次に相手のニーズを探る質問をして、その流れで自社商品やサービスの説明をする。そして、帰り際に資料を渡すというのがよくある流れだと思います。たいてい、これが何回も続くわけで、商談ブースを設けていても実際に商談までいくのは稀ではないでしょうか。
しかし、展示会は名刺さえもらえばOKと考えるべきです。多くの場合、展示会ですべてやろうとして落胆してしまいます。展示会で引き合いが合った相手に、その場で即、商談に持ち込み契約成立なんてことはめったにありません。引き合いから契約まで、すべてを展示会で行おうとすると、最低限の目標である名刺をいただくことすらうまくいかなくなってしまうかもしれません。目をギラギラさせたナンパ野郎に近づく女性はいないですよね。それと同じで、鼻息荒い展示ブースには誰も近づきたくないでしょう。
展示会では自分たちに興味をもってもらい、連絡先をもらえばそれで十分とすべきです。つまりは、展示会の役割を明確にするということ。ビジネスが成立するかどうかはこの後の話です。
アプローチは質よりも回数
展示会が終わってからが本当の勝負、早速いただいた名刺宛てに連絡をしましょう。初めの連絡は展示会に来ていただいたことへのお礼でいいでしょう。きちんととした礼状を郵送してもいいですし、電話でお礼を述べるのはもちろん、メールでもいいかもしれません。肝心なのは、これが1回目のコンタクトであって、2回目、3回目、場合によっては10回、20回と続くということ。コンタクトする目的は、相手を説き伏せて、あるいは懇願して取引を実現させることではありません。相手に自分たちのことを忘れられないようにすることです。
もし、展示会であなたの会社に興味を持ったとしても、しばらくコンタクトが途絶えると相手は忘れてしまうのです。だから、相手に忘れられないように、適切な間隔で何回も連絡することが重要です。そうすれば、今はニーズがなくても必要になったときに思いだしてもらえるようになります。
相手にしつこいと思われないだろうか、こんなこと言って大丈夫だろうかと躊躇するよりも、アプローチする回数を増やすことに労力を傾けるべきです。電話、DM、メール、あらゆる方法で接触回数を増やしましょう。
売り込みはダメ!相手の役に立つ内容を
アプローチは質よりも回数。とはいえ、やはり何を言うかは大切です。相手は忙しい時間を割いてあなたからの連絡に応えてくれるのですから、意味のある内容にしなければなりません。最もしてはいけないのが購入を迫ったり、急かしたりすることです。これでは、ただのしつこい売り込みにすぎず、やがては連絡を拒絶されてしまいます。
では、どんな内容でコンタクトをとるべきでしょうか?一番いいのは相手のためになる情報や知識を提供することです。相手はあなたの会社の製品もしくは、その業界に関心があるのですから、あなたの会社は相手が知りたい知識をもっていると思われます。その知識や情報を少しずつ提供していくことで、相手との関係を徐々に近づけていくのです。
自分が興味のある情報を届けてくれる会社に悪い印象を持つ人はいません。次にニーズが生まれたときには、あなたの会社に相談する可能性は高くなるでしょう。展示会は“きっかけ”作り。そのきっかけを成果に結びつけるには、関係を築くアプローチの仕方が大切なのです。