フリースクール法案が国会で認められ、今後ますます多様化した教育の場が増えそうです。そのため特徴など差別化が不可欠になってきました。園児の募集をする際には、園の特徴や教育方針、催事などを明確化したものが必要です。
検索しやすいホームページはもちろんですが、やっぱり読みやすく手に取りやすいパンフレットが必須です。しかし、幼稚園のパンフレット作成時にはこれから紹介する注意点に気をつけながらデザインを進めてください。
楽しそうな園児の写真、ちょっと待った!
幼稚園の紹介に欠かせないのが園で楽しく遊んでいる園児の姿です。その園児の写真にちょっと待った!です。写真は園の先生や委託したカメラマンが撮影したものだから、写真の所有者に仕様の確認を取れば問題ないと思っていませんか?かつてはそれでも問題がなかったのですが、個人情報の取り扱いが厳しくなってきた昨今、写真の肖像権はとても厳しくなっています。SNSにタグ付けするのですら問題になる今では、不特定多数の目に止まるパンフレットに勝手に子どもの顔をさらしたとあっては、大問題に発展しかねません。
子どもを掲載したい場合、保護者への確認はもちろんのこと、できれば顔全体が写っていないもの、遠目で個人が特定できないものを使うとトラブルを避けられます。
文字ばかりのデザイン、ちょっと待った!
幼稚園のパンフレットを読むのはもちろんのこと、どこの幼稚園に行くかの決定権は基本的にはその保護者にあります。そのため、メインターゲットである保護者が読みやすく、気に入りそうなデザインにしていませんか?
実際に幼稚園に通うのは子どもです。子どもと一緒にパンフレットを見ながら「ここ、どう?楽しそう?」などと子どもに問いかけるかもしれません。入園前の子どもの多くはもちろん字は読めないでしょうから、写真やパンフレットの色、文字デザインなど雰囲気が判断材料になるでしょう。パンフレット自体にも園の雰囲気が表れていれば、入園後のイメージがつきやすくなります。
特徴のあるパンフレットのデザイン、ちょっと待った!
冒頭でも幼稚園の特色について差別化が必要である旨は述べましたが、差別化の方向性に要注意です。実際の園の雰囲気を表した特徴あるデザインなら問題ないのですが、目立つから等の浅い理由からパンフレットの形を特殊なものに変えたり、紙質を変えたり、デザインを派手なものにしたりするのはそもそも幼稚園としてふさわしいのかどうかということになってしまいます。
デザイナーであれば、要望があればこうしたテクニックで差別化を図ることは可能かもしれません。しかし、保護者や園児にとって大切なポイントではない可能性が高いので、過度に特徴のありすぎるデザインは見直したほうが良いかもしれません。
園児が描いた可愛い絵、ちょっと待った!
園児たちが日々描きためた可愛らしい絵、これをパンフレットに散りばめたら園の雰囲気や子どもたちのイメージがつきやすいとても素敵なデザインになるかもしれません。しかし、その子どもたちが描いた絵にちょっと待った!です。実は子どもが描いた絵にも著作権が発生します。そのため、勝手に絵をパンフレットに使用した場合著作権を侵したことになり、訴えられる(正確には保護者に)可能性があるのです。子どもに口頭で確認を取ったところで、後々証拠として再確認の仕様がありません。保護者宛に文書で配布し、できれば承諾のサインももらうほうが賢明です。
幼稚園パンフレット作成の注意点いかがでしょうか?パンフレットデザインする際は以上4つのポイントに気をつけて、制作を進めてみてください。