
企業や官公庁、団体などのシンボルとして活躍するマスコットキャラクター。日本には多くのオリジナルのマスコットキャラクターが存在しています。マスコットキャラクターの魅力とは何か、そしてそれはどのように作られるのか。また作成にあたっての注意点などを紹介します。
マスコットキャラクターの魅力
講談社が日本国内に居住する男女3歳から74歳の1150名を対象として実施した「キャラクター定量調査2023」によると、「ご当地キャラ」の人気トップ3は、くまモン、ふなっしー、ひこにゃんとなっていてここ数年、上位を維持し続けています。
(出典:講談社運営のC-station)
いずれも見た目は「ゆるくカワイイ」という共通点があります。「ゆるくカワイイ」イメージのマスコットキャラクターには、無駄な緊張感がなく、親しみやすく感じられるため多くの方に受け入れてもらいやすくなります。ご当地キャラに限らずマスコットキャラクターは、企業・地域・団体などにとって、それぞれの魅力や特長を表現してくれる存在となる可能性があるものです。
マスコットキャラクターの作り方

マスコットキャラクターを作るために以下のことに留意しておく必要があります。もちろん一般的にはクライアント様が指定する制作会社などのパートナーに具体的な作業を依頼することがほとんどだと思いますが、ここでは、制作会社の視点から、私たちがどのように制作を進めているかを紹介させていただきたいと思います。
1.コンセプトを明確にする
まず、マスコットキャラクターによってクライアント様が何をアピールしたいのかのコンセプトを明確にすることが大切です。アピールしたいものがはっきりしていないと、せっかくマスコットキャラクターを作っても、受け取る側に違和感を与えてしまいます。この段階で徹底的に意見交換をしていくことが大切です。
2.思いつくかぎりのアイデアを出す
どんなキャラクターを作るかのアイデア出しでは、思いつくかぎりの案を集めます。もちろんコンセプトに沿っているかを注意しながら集めることが重要ですが、アイデアを広く集めるためには、制作会社の考えを参考にしながら。クライアント様の側でも組織横断的なチームを作るなどアイデアを広く積みあげる工夫をしてみましょう。
3.ビジュアルに落とし込み、ラフを作成
アイデアが出そろい、まとめた後はマスコットキャラクターのビジュアルへの落とし込みに進みます。ひと目見ただけでどんなキャラクターかが分かる、インパクトがある発想が大事になってきます。私たちはイメージとアイデアを練り上げるようにいくつもラフ画を作成しながら、キャラクターの原型を生み出していきます。
4.キャラクターを描き起こす
ラフ画でキャラクターのデザインが固まった後は、線画→着彩→デザインの微調整という順でキャラクターを描き起こしていきます。
線や色がひとつ違うだけで印象も大きく変わってくるため、ここでもはじめに決めたコンセプに沿ったものになっているかをチェックしながら作成します。
5.完成!
とうとう世界にひとつだけのマスコットキャラクターの誕生です。
様々な表情や動きのパターンや、特別な衣装を身に着けたパターンなどの作成によりマスコットキャラクターを印象的にアピールすることができます。
制作にあたっての注意点

マスコットキャラクターを作成するうえで、最も注意しなければならないもののひとつが著作権です。既存のキャラクターと、見た目や名前が同一または似ている場合は大きなトラブルになる恐れがあります。私たちは、著作権トラブルを防ぐため、アイデア出しやラフ作成の段階で著作権・商標登録の調査を行い、他とかぶりがないように慎重に作成しています。