お客様に商品を買っていただけない原因がわからない!?
しっかり販促活動をしているのに商品の売れ行きが思わしくない…。こんなときは、プロモーションの見直しやクリエイティブの修正などやることがたくさん出てきます。しかし、実際には「どんな対策が有効なのかわからない」ということも多いのではないでしょうか?
もしターゲット設定を間違えていないのなら、お客様の前に立ちふさがる「購買の壁」が販売不振の原因かもしれません。お客様は商品を「知って」、「興味をもって」、「比較して」、「納得した」とき初めて購買行動を起こします。どこかの段階で止まっているときには決して買ってくれません。この各段階をお客様の購買意欲をストップさせるものとして“壁”と呼ばれたりしています。お客様がどこの壁で止まっているのかがわかれば、より効果的な対策をとることができます。カンや当てずっぽうの対策に頼らなくて済むのです。
お客様の購買を阻む5つの壁
商品のことを知らない人がその存在を知り、購入に至るまでには5つの壁があるといわれています。どこかの壁にぶつかれば、お客様は購入を止めてしまうので、売り手は5つすべての壁を取り払わなくてはなりません。お客様の購買を遮る壁は次の5つです。
・認知の壁
商品の存在を知らない段階。商品のことを知らないのだから、当然そこから先へは進まない。
・興味の壁
商品の存在は知っているが興味がない段階。興味がないので、情報を集めたり、商品を見に行ったりといった段階に移らない。
・行動の壁
商品のことは知っていてそれなりに興味もあるのだが、ネットで情報を収集したり、実際に店に見に行くなどの行動はとらない。
・比較の壁
商品に興味をもち、情報を収集し、競合商品と比較した結果、自社の商品は選ばれない。
・購買の壁
商品を買おうと決めたのに、購入方法が煩雑だったり、オプションが別売りだったり、身分証明書が必要だったりして買うのを止めてしまう。
これら5つの段階のどこでターゲットが止まっているのかがわかれば、適切な対処法を検討することができます。原因が絞れるのですから、闇雲に打ち出す対策に比べ、時間もコストも最小限に抑えた対策ができる可能性が高くなります。
お客様はどこの壁で止まっているのか?
ターゲットがどこの段階で止まっているのかを知るには、やはりリサーチをしなければなりません。どの段階がネックなのかは、次のような方法で知ることができます。
・認知の壁
商品を潜在顧客の何パーセントが知っているかを計測することで判明します。自分たちで消費者アンケートをとったり、リサーチ会社へ依頼したりするなどの方法があります。
・興味の壁
商品を知っている人のうち、興味のある人の割合を算出する。これもアンケートやリサーチ会社へ依頼するといった方法が考えられます。
・行動の壁
資料請求数や問い合わせの数、ウェブサイト訪問数などから算出します。
・比較の壁
一定期間での資料請求や問い合わせの数と、実際の成約数から割り出します。
・購買の壁
ウェブサイトでの購買取り消しや、店頭でのキャンセル数などを計測します。
これらのリサーチは思うほどたいへんなものではありません。この手間をかけることで、先の結果がまったく変わってきますので、やってみる価値ありです。
お客様に購買の壁を越えてもらう方法
お客様がどこの段階で止まっているのかが推測できれば、対策は自ずと見えてきます。
各段階での対策は次のようなことが考えられます。
・認知の壁を越える
認知の壁で止まっているということは、広告や販促物がターゲットに届いていないことが考えられます。ターゲットへ届くようメディアの見直しが必要です。
・興味の壁を越える
ターゲットにメッセージは届いているが、自分に関係ないと思い広告やパンフレットなどの販促物を無視していると考えられます。クリエイティブを見直す必要があります。
・行動の壁を越える
何かしら行動を妨げる原因が考えられるので、返信封筒を同梱するなどできるだけ行動を簡単にしたり、電話、FAX、ネットなどアクセス方法を多チャンネルにしたりするのが効果的です。
・比較の壁を越える
競合商品をリサーチし差別化を図るのが有効な戦略。自社商品ではなく、競合商品に流れている原因を突き止めることが先決です。
・購買の壁を越える
購入の手間を簡単にすることが基本的な手段です。ウェブサイトでの購入方法を分かりやすくする、購入条件を分かりやすく表記するなど、購入手続き中に疑問点が起こらないようにします。
お客様の購買を妨げる壁は排除しましょう
ここで紹介した購買を阻む壁は、5つ全てに対応することはありません。たいがいは1つ大きな障害があるので、その壁を見つけることが大切です。購買の最大の障害となっている壁を1つ選び出せれば、そこに戦略を集中することができ、短期間で効率的に売上を改善することが期待できるのです。購買の障害を取り除き、お客様にスムーズな買い物をしてもらいましょう。