時間が足りないからプレゼンは無理!?
パンフレットの作成などで、急いで企画書を作らなくてはいけないときってありますよね。時間がないのに気ばかり焦ってしまって、ぜんぜんはかどらないなんて経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。やみくもに取り組んでも、かえって時間を浪費するだけ。時間がないときほど、理性的な判断と合理的な思考が必要です。
一生懸命なだけでは思い描くような企画書はできません。少ない時間を有効に使い、説得力の高い企画書をつくるにはどうすればいいのでしょうか?
時間がなくても質の高い企画書を作るコツ
プレゼンなどの企画提案で一番大切なのは、もちろん企画内容そのもの。時間の多くはアイデアの発想や考え方の整理に割くべきで、時間が足りないときほど企画書を作る作業に時間をかけるべきではありません。
しかし、時間が足りないからといって、見栄えの悪い企画書で提案が通らないのでは本末転倒。時間がない中でも、質の高い企画書を作る必要があります。少ない時間で、効果的に説得できる企画書を作るには、あらかじめしっかりとした段取りを決め、時間をかける部分と手を抜く部分を分けることです。
具体的には、次のようなことをポイントにします。
・考えながら作業しない
企画書を作るとき、多くはパワーポイントを使うと思います。企画書の作成に取りかかるとき、パワーポイント開いてから考える作業をしないようにしましょう。考えながら作ると、時間があっという間に無くなってしまいます。考える時間と作業する時間を完全に分けたほうが時間を有効に使えます。時間がないときの企画書作成は、考えながら作業しないことが必須条件です。
特に構成も決まっていない状態でのパワーポイント作成は内容の展開などを都度作成していくことになるため、非常に難易度が高く、また結果的に時間も多く必要となってしまうことが多いです。構成は事前にまとめた方が圧倒的に辻褄があうストーリーが作れますし、作成自体も楽です。覚えておきましょう。
・企画書の型を決める
企画書の見せ方には、ある程度のパターンがあります。大きくは初めに企画のメインをもってくるのか、それとも環境や条件の確認から入るのか、企画を効果的に提案するにはこのうちどちらの型が適しているのかを初めに決めておきましょう。これは考えながら作業しないための大前提となります。
・企画書全体の構成を決める
企画書全体の構成を予め決めるのも、考えながら作業しないために必要なことです。どういった順番で、どの内容に何ページ使うのか?
見積は入れるのか?キャスティングは必要か?こういったことをすべてページ建てして決めておきましょう。構成が決まっていないと、後の作業すべてに時間がかかってしまいます。ここは手を抜いてはいけない部分です。
企画書はただの書類ではありません。読む人の気持ちを揺さぶることが求められます。こちら側の目的としては、興味をもってもらい、納得してもらい、そして採択してもらうという流れがあります。であるならば、企画書もその流れに沿うべきです。ドラマの脚本を作るような気持ちで、「起承転結」を意識してストーリーを作ってみましょう。
- 「起」は企画書の出発点です。なぜこの企画が必要なのか、キャッチしている課題は何かを提示します。
- 「承」では課題に対する対策です。目的を明確化し、課題を解決するための仮説(結論)を提案します。
- 「転」では具体的な内容や、プロセスについて説明します。
- 「結」で得られる成果や結果についてまとめます。その際に見積もりなどもあるとより検討してもらいやすくなります。
・各ページの内容を決める
企画書1ページごとに、その中身を事前に決めておきましょう。何を言うのかはもちろん、どんな表やグラフを入れるのか、写真は使うのかといったことまで明確にしておくと、実際の作業がスピーディーに進みます。具体的にしておくほど、作業時間を短縮できます。ここも手を抜かずに、できるだけ内容を詰めておきましょう。
なお、企画書は実現の可能性を感じさせるものでなくてはなりません。こうなったら良いという理想ばかりを書き出しても、実現性に乏しく頭にクエスチョンマークがついてしまうことになります。実現性を高めるには、良いことばかりを提示するのではなく、デメリットについても提示すべきです。デメリットを挙げただけでは不安感しか相手に与えません。そこで、デメリットに対する対応策についてしっかりと提案することで安心感を与えることができるのです。
企画書は自己満足では意味がありません。相手に伝わることこそが最も大切なことです。企画書を作成する際には、まず、誰に何を伝えるのかをイメージし、この4つのコツを意識して作ってみてはいかがでしょうか。
・最初はざっくり作る
構成や各ページの内容が決まったら、いよいよ企画書の作成作業に入ります。作成作業は、最初からキッチリ作り込むのではなく、初めは大まかに作っていきましょう。
テキストは言葉尻など気にせず、思いのままに書いてOK。レイアウトも細部まで気にする必要はありません。この段階では手を抜いてかまいません。とにかく形にすることが優先です。
・最後に細部を調整しましょう
企画書の全体像が完成したら、各ページの精度を高めていきましょう。テキストは校正をして、解りづらい点や読みにくい文章は修正します。フォントや色なども調整し、レイアウトを最終形に整えます。ここは細部まで目を通して、ミスや漏れがないかしっかり確認しましょう。
見やすいレイアウトを意識する
企画書はそれ自体が情報です。よくある企画書の失敗例では、ペーパーの中にできる限り情報を詰め込んでしまうことです。そのおかげで1枚当たりの文字数がやたらと多くなってしまい、相手は見る気が失せてしまうのです。
忙しいビジネスマンには企画書をじっくりと読んでいる暇はありません。そこで、1ページ当たり、伝えたい情報は1つに限定することが大切です。何を言いたいのかが一目でわかる情報量が適正です。文章を読ませるのではなく、大事なことが自動的に「目に入ってくる」レイアウトが必要なのです。
デザインについて言えば、一つの企画書でフォントは一種類のみ使用しましょう。文字のデザインが増えれば増えるほど、読みづらくなります。色数はメイン、サブ、差しの3色程度に抑えること。それ以上使うと色だけでうるさい資料になってしまいます。
時間がないときこそ作業時間を短縮しよう
企画書の作成は、時間がないときこそパワーポイントの作業時間短縮に努めましょう。そのためには、パワーポイントの作業に入る前にすべての準備を終わらせておくことです。人間の脳は、一度に一つのことを実行したほうが力を発揮するようにできています。
“考える”と“作業する”を別々にやることが、少ない時間でも質の高い企画書を作成するコツです。時間がないときこそ分断と集中が必要ですよ。
弊社ウララコミュニケーションズではパンフレットの制作においてご依頼主様の要望や要件を十分にヒアリングした上で制作致します。そのためどういった企画書であっても制作前には必ずご納得頂ける形に致します。また企画書の内容に関するご相談などもお受けいたしますので、お気軽にご連絡ください。
こちらもおすすめ