社史と記念誌ってどう違うの?作り方から考える違いとは

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社史と記念誌、どちらも企業が作る記録のための冊子ですが、一体何がどう違うのでしょうか。内容や作り方からその違いについて明確にしていきたいと思います。

社史を作る目的とは

社史とは、文字通り企業が自社の歴史をまとめ冊子にしたものを指します。多くの場合は周年記念として作成したり、社長の交代などのタイミングで作成されたりしますが、制作においては会社の都合になりますので、このタイミングでなければならないということはありません。また、社史を作るのは何も営利企業に限ったことではなく、NPOなどの非営利団体が制作することもあります。

社史を制作する目的としては主に企業や団体の歴史を明記することにあります。歴史を明確することによって原点回帰を図ったり、社員の意思統一や士気の向上を狙ったりする場合もあります。

こんなにある!社史の種類

一口に社史と言っても内容によって実は細かく分類されています。一つは「正史」です。正しい歴史という意味で、会社の創業から発刊に至る現在までをまとめたものです。これまで「正史」が作られたことのある企業が再度社史を作る際には、前回作られた以降の歴史をまとめるパターンと、創業時から再度見直していく2つのパターンがあります。

次に、「略史」というものがあります。これまで何度か社史を編纂している場合はこの「略史」の形式で作られることがあります。「略史」の略はすなわち省略のことで、以前編纂された内容をダイジェストのように省略して紹介し、新しい歴史にスポットライトを当てた作り方をします。

1年ごとに内容をまとめたものを「編年史」と呼びます。編年史は1年ごとの形式で編集されているため、毎年発刊されることもあります。
会社(主に経営陣)が社史編纂を行うのではなく、社員またはOBなど外部の人間が作る社史を「外史」と呼びます。

他にも、ある出来事やイベント、創業者などの人物にフォーカスを当てて編纂された「小史」や、事実の確認ができないようなエピソードなどを集めた「稗史」などがあります。

記念誌を作る目的とは

一方、記念誌とはどのようなものなのでしょうか。記念誌は、企業の歴史を綴っていく社史とは異なり、何かを記念したタイミングで作られます。例えば◯周年記念であったり、自社ビル落成記念であったり、株式上場記念であったり、記念誌作成の理由は様々です。ただし、統一しているのは作成の目的です。記念誌はどれも、何か自社に関係することを寿ぐために作られています。

その点が社史とは大きく異なる点で、社史は必ず年表なり過去の経歴なり、歴史に関係する内容が含まれるのに対し、記念誌ではこうした制約はありません。目的がお祝いや感謝ということですから、制作する際の自由度はかなり高いことが特徴です。

社史を作るのか、記念誌を作るのかで方向性は大きく違うことがわかります。まずは、作る目的は何か、作る冊子は社史なのか記念誌なのかを明確にしてから制作に取り掛かると良いでしょう。

 

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