自社の強みや売りを訴求するためには、効果的な広報/販促活動が欠かせません。市場の動向を探るのはもとより、変動しやすい顧客ニーズを読み取るなどして、顧客に応じた最適な手段でアプローチすることが求められます。
しかし、効果の得やすい施策を検討するのは難しいもの。過去に成功した施策を繰り返しても、同様の効果を得られるとは限りません。これまでにない斬新な施策を打ち出すためには、新たなアイデアや企画を生み出す発想力が必要です。
企画の発想に適したマインドマップ
ではアイデアや企画を生み出すには、具体的にどうアプローチするのが望ましいでしょう。「いくら考えても思いつかない」と諦めてしまう人は少なくないはず。たしかに、時間さえかければ奇抜なアイデアが生まれるわけではありません。
センスの有無を問わず、誰でも新たなアイデアを導き出せないものか――。こうした悩みを抱える広報/販促担当者におすすめなのが「マインドマップ」です。これは、頭の中の情報を整理し、新たなアイデアや発想を導きやすくする手法の1つです。一見関係ないと思われる情報と情報を紐づけたり、そこから新たなイメージを連想したりすることで、これまで気付かなかったアイデアや発想を探り出せるようにします。建設的なアプローチによってアイデアを作り出せることから、「アイデアを考えるのが苦手」という人でも発想力を磨けるようになります。
マインドマップを作成する
大きめの紙やホワイトボードなどに、さまざまな情報を書き込んでいきます。例えば「東京」というテーマに関するアイデアを考える場合、まずは紙やホワイトボードの中央に「東京」と記します。
次に「東京」というキーワードから思い浮かぶ語句やイメージ、色などを挙げていきます。例えば「観光」「オリンピック」などの思い浮かんだ語句と「東京」の文字を線で結び、放射状にそれらを書き込みます。さらに、「観光」や「オリンピック」などの思い浮かべた語句やイメージから連想する語句やイメージを書き込むといった作業を繰り返します。こうして「東京」に関する各種情報を視覚的に可視化します。3回か4回ほど、関連する語句やイメージを掘り下げます。
書き込んだ語句やイメージから、新たなアイデアを探ります。一見関係なさそうな語句と語句から連想するアイデアを膨らませたり、何度も書き込まれた頻出語句からアイデアのヒントを導出したりします。どのような経緯で連想した語句なのかを遡って振り返ることもアイデアを探るきっかけになるでしょう。情報は整理して配置されているため、語句と語句の関係を漠然と探るよりも相関関係を読み取りやすくなっています。
アプリを活用して発想をふくらませよう
マインドマップは一気に完成させる必要はありません。通勤時の電車の中や休憩中などに思いついたひらめきを書き込み、徐々に完成させても構いません。アイデアを生み出したい自社商品やサービスなどをテーマとし、そこから派生する語句やイメージを膨らませられるようにすることが大切です。
思いついたひらめきをすぐ記録できるスマートフォン用アプリを活用するのがおすすめです。iOS/Android OSともにマインドマップを作成するアプリが多数出回っています。マインドマップをPCや他のデバイスとクラウド経由で共有したり、複数ユーザー間でコラボレーションしたりできるものもあります。作成したマインドマップを活用しやすくする機能に目を向け、アプリを探してみるとよいでしょう。
アイデアは日々の生活の何気ない行動や変化をきっかけに、突然思い浮かぶことが少なくありません。こうしたひらめきを記録し、次の広報活動や販売施策に生かすことが大切です。アイデアを生み出すヒントとなりそうな語句やイメージ、色などをマインドマップに書き込み、次期施策のヒントとして活用してみてはいかがでしょうか?
興味がわいた方は下記の本が参考になります。