デジタル時代に“紙”が効く!見直される紙の力とパンフレットに最適な「紙の種類・厚さ」ガイド

ウェブやSNSなど、情報がデジタルで溢れる現代。あらゆるものがオンライン化するなか、いま改めて「紙」の価値が見直されています。手に取って読む、めくって感じる、保存して何度も読み返せる——紙のコミュニケーションには、デジタルにはない“実感”があります。

特に企業パンフレットや会社案内、製品カタログといったツールでは、信頼感や丁寧さといった印象を届けるために「紙」を選ぶ企業が増えています。

しかし一方で、「どんな紙を選べばいいのかわからない」という声もよく聞きます。今回は、パンフレット制作における代表的な紙の種類や厚さの選び方を、編集プロダクションの視点からご紹介します。

目次
  1. コート紙・マットコート紙とは?定番の2種類を解説
  2. 「110kg」ってなに?パンフレットに適した紙の厚さ
  3. 紙選びで失敗しないために考えたいこと
  4. 実際の制作事例から見る「紙の選び方」
  5. 紙もコンテンツの一部。だからこそ“編集力”が活きる
  6. おわりに

コート紙・マットコート紙とは?定番の2種類を解説

まず押さえておきたいのが、商業印刷でよく使われる**「コート紙」と「マットコート紙」の違いです。

コート紙

表面に光沢のある塗料が塗られた紙。ツルツルとした質感で、写真やビジュアルが鮮やかに映えるのが特長です。高級感のある印象を出したいときや、ビジュアル重視のデザインに向いています。

マットコート紙

コート紙と同様に表面加工が施されていますが、こちらは光沢を抑えた仕上がり。しっとりとした手触りで、落ち着いた印象になります。
文章を読ませたいパンフレットや、信頼感を重視する企業案内におすすめです。

「110kg」ってなに?パンフレットに適した紙の厚さ

印刷の現場でよく出てくる「110kg」という単位。これは四六判(788×1091mm)の紙1000枚の重さを示しています。
つまり、「コート110kg」や「マットコート紙110kg」といった表記は、「この種類の紙を厚さ110kgで使用」という意味。
110kgはパンフレット用としては非常に一般的で、「しっかりしているけど分厚すぎない」という、ちょうどよい厚みといえます。

たとえば、

  • コート110kg → ツヤ感があり、写真の色がよく出る。視覚重視に向いています
  • マットコート110kg → 落ち着いた光沢と読みやすさのバランスがよく、幅広く使えます

紙の厚みは、読み手が「どう感じるか」に直結します。

紙選びで失敗しないために考えたいこと

紙は単なる“素材”ではなく、メッセージを運ぶ媒体のひとつです。目的やターゲットに合った用紙を選ぶことで、伝えたい印象がより的確に届きます。

たとえば、

  • 商品の魅力を直感的に伝えたい → コート紙
  • 丁寧に読んでほしい、落ち着いた印象にしたい → マットコート紙
  • 配布コストを抑えたい → 90kgなどのやや薄手の紙
  • しっかり感や特別感を出したい → 135kg以上の厚めの紙

また、パンフレットの用途(展示会・営業訪問・郵送など)に応じて、耐久性や見栄えも考慮したいところです。

実際の制作事例から見る「紙の選び方」

弊社が手がけた事例の中から、紙選びが印象に大きく影響したケースをご紹介します。

[事例1]BtoB向け会社案内(製造業 A社)

堅実で信頼感のあるイメージを伝えるため、マットコート紙110kgを採用。「しっかり読んでくれそう」「落ち着いたデザインが映える」と、展示会でも好評でした。

[事例2]観光ガイド冊子(自治体 B市)

風景写真や施設紹介を美しく見せるため、コート紙110kgを使用。色の再現性が高く、「旅行気分が盛り上がる」と評判に。

[事例3]採用パンフレット(IT企業 C社)

若い世代へのアプローチを意識し、マットコート紙135kgを選定。しっかりした質感で、“ちゃんとしている会社”という印象を与えられたとの声がありました。

紙もコンテンツの一部。だからこそ“編集力”が活きる

デジタル全盛の時代だからこそ、「あえて紙で届ける」価値はますます高まっています。視覚・触覚・時間の感覚を通じて、情報が“深く伝わる”体験をつくれるのが紙の力です。

私たちは、編集・デザインだけでなく、紙の選定や印刷ディレクションまで含めたトータル提案が可能です。パンフレットの“内容”を一緒に考える立場だからこそ、どんな紙がふさわしいかを一緒に考え、提案できます。

おわりに

「パンフレットの紙、何を選べばいいかわからない」「ちょっとした相談をしたいけれど、誰に聞けばいいの?」そんなときこそ、お気軽に私たちにご相談ください。

デジタルにはない、“手に取る体験”の力を、紙で届けてみませんか。印象に残る一冊を、一緒につくりましょう。

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