「百聞は一見に如かず」ということわざがあるように、どんなに表現力が豊かでわかりやすい説明文を並べても、一枚の写真には敵いません。パンフレットも同様です。掲載する商品の特徴の説明文は必要ですが、それ以上に写真が重要なファクターになります。商品の写真自体、撮影するカメラマンのテクニックで変わります。しかし、パンフレットのデザインの仕方で商品をより魅力的に見せることもできるのです。そのコツについて解説していきます。
商品の色とフォントの色を合わせる
商品パンフレットをデザインする際には商品写真とパンフレット全体のデザインの相性を考えなくてはいけません。もちろん、企業のコーポレートカラーやイメージカラーも大切ですし、これらがパンフレットのベースとなっていくのは間違いないでしょう。しかし、商品の説明文においては、商品の写真との相性を考えるべきです。このとき、商品のメインカラーと説明文のフォントの色を合わせることで商品との一体感が生まれバランスが良くなります。
例えば、ショートケーキの説明文を入れるとすれば、最も目立つイチゴの色と合わせるのがポイントです。このとき、イチゴは赤だから同系統でいいやと安易に色を決めてしまうと、色の差で違和感を与えてしまいます。できるだけ写真と同じ色を作り出すことをオススメします。
背景の色と商品のイメージ
パンフレットの商品掲載ページをデザインする場合、背景の色をどのようにすればよいでしょうか。全体的な統一感を出すためにコーポレートカラーやホワイトベースで進めるのも悪くはありませんが、商品のインパクトを強めるのであれば、商品をイメージしやすいカラーをパンフレットの商品ページの背景色にしてみましょう。
スタイリッシュな機械であれば、無機質なシルバーやグレイを使ったり、野菜であれば土をイメージしやすいブラウンを背景のベースにしたりできます。当然、説明文が読みにくくなってしまってはいけませんから、背景色を濃いものにする場合はフォントの色は明るいものがオススメです。
余白と文字のメリハリ
デザインにおいて、余白はとても重要です。余白をどのくらいとるのかで印象がガラっと変わってしまいます。ゆったりとしたスロウな印象を与えたい場合にはフォントを小さめで余白を多めに、スピード感やインパクトを与えたい場合には大きな文字を使ったり、文字の間隔を詰めて文字数を増やしたりします。
文字のメリハリも大切です。商品名は太字やフォントを大きくし、他の説明文と区別することでみやすくなります。強調したい文字だけを色を変え太くするのも一つの方法です。
同系統の商品をカテゴライズ
商品写真をパンフレットにバラバラと散りばめても消費者としては見にくく、選びにくくなります。見やすくするためには商品を一定の基準を元にカテゴライズしましょう。カテゴライズの基準は例えば価格帯や、五十音順、産地別、シリーズ別、同系統の商品をカラー別にまとめる、などが挙げられます。カテゴライズ群が複数に渡る場合、ベースとなるカラーや差し色をカテゴリー別に設けるとさらに見やすくなります。
パンフレットに使う商品写真の撮影とデザインを行う担当者が同じであればスムーズにいくのですが、そうでない場合、最初にイメージを共有してから制作に進むのが理想的です。写真が先なのか、それともデザインを先にするのかを決めてからだと進行しやすくなります。商品パンフレットを作る際にぜひ参考にしてみてください。