売れるパンフレット作りはコンセプトで決まる

売れるコンセプトの作り方

ジェネリック医薬品パンフレット

コンセプトのないパンフレットは中身のない話をダラダラ続ける人と同じです。いくら積極的に話をしても、延々と伝わらない話をされては聞く方はうんざりです。伝えるべき人に、筋道を追って分かりやすく伝えることがコミュニケーション成功の模範例です。

パンフレット制作も同様に、誰に、何を、どのように、伝えるかを固めてから作り始めないと、制作側と発注側で完成図に対するズレが生じて制作が難航しかねません。

内容についても、万人向けのパンフレットを作りたいと思うのはわかりますが、誰に見てほしいのか、ターゲットを明確にした方が間違いなく訴求力は高くなります。また、たくさんの情報を伝えたいというのもわかるのですが、大量の情報を全部詰め込んでも、かえって読み手の読む気をなくすだけです。

コンセプトを固めるということは、絞り込みの作業でもあるわけです。余計な情報をそぎ落とすことで、本当に伝えるべきことをアピールできる洗練されたパンフレットになります。それによって、他社のパンフレットとの間に差別化が生まれ、「埋もれないパンフレット」が出来上がるわけです。

では、実際にコンセプトをしっかりきめ、進むべき方向を明確にし、完成への筋道をつけるための方法を見ていきましょう。

  • 誰に

    「誰」というのは、商品を買ってくれるであろう見込み客、すなわちターゲットのことです。よい商品を作って、良心的な価格をつければ売れるという時代ではないことは身を以て実感しているのではないでしょうか。

    まずはターゲットを決めなくてはいけません。ターゲットによって伝えるキャッチコピーや価値のポイントを変える必要があるからです。人の好みは十人十色。全員に反応してもらおうとして、ターゲットを絞らないメッセージを出しても、誰も反応してくれません。なぜなら、「自分へのメッセージではない」と思ってしまうからです。

    ターゲットを絞って、ターゲットに合わせたメッセージやキャッチコピーを発信することで初めてお客様に反応してもらうことが出来ます。

  • 何を

    「何」というのは単純にセールスポイントと考えてかまいません。そしてセールスポイントを決定する上で大事なのは、他との「差別化」です。世の中にある同種の商品のと比較して、あなたの商品とほかの商品に違いが無ければ、わざわざ「あなたの」商品を選んで買う理由はありません。

    例えば、価格や品質、珍しさ(稀少性)など商品そのものの魅力、また、商品そのものは他と変わらなくても、発送が早い、アフターサービスの充実、プレミアムなおまけ、購入特典などの販売手法上の差別化もあります。どうしても他との違いが分らない場合、知人や第三者に聞いてみるのも手です。先入観がある視点とは違う視点から、あなたの商品だけが誇れる魅力を見つけ出してくれるかもしれません。

  • どうやって

    「何を」「誰に」のコンセプトがしっかり決まっていれば、おのずと「どうやって」伝えるかが見えてくるはずです。地域や年齢、性別、ライフスタイルなどポイントはいくつかありますが、概ね当てはまる方法の1つは、機能や使い方ではなく、『その商品を買ったら、自分の生活がどのように豊かになるのか』を伝えることです。誰しもお金をドブに捨てたいとは思っていないでしょう。お金を支払う事と商品を買って得られるメリットを天秤にかけて、メリットの方がが大きいと判断されればおのずと結果が見えてくるはずです。

効果を上げるためにマーケティング理論

マーケティング理論

マーケティングとは何か、その問いにコトラーは「ニーズに応えて利益を上げる」ことと定義しました。そして、コトラーはマーケティング手順を5つのステップにまとめました。このステップに合わせてパンフレット作りを進めることで効果の高いものを作ることができるようになります。

まずは『調査』です。パンフレットを制作するにあたってお客さんのニーズや市場動向、ライバル企業について情報を集める必要があります。

情報が集まれば次に分析です。お客さんのセグメント、パンフレットを使って伝えたいターゲットの決定、そしてどのようにパンフレットを作っていくかの位置づけを決めていきます。

3段階目が『マーケティング・ミックス』と言われる手法です。パンフレットについて限定すれば、どこにパンフレットを設置し、誰に対してどのように使っていくのかという具体的な活用方法に該当するでしょう。

4段階目は『実施』で、これはパンフレットの制作が該当します。

最後は『管理』です。これはパンフレットが完成した後の管理方法などのシステムとなります。

また、近年のマーケティングはマーケティング3.0、つまり第三段階に入っているとコトラーは述べています。ソーシャルメディアを活用した拡散、評価、口コミを増やすことでパンフレットの効果を高めることができるのです。パンフレットの配布と合わせたソーシャルメディアの活用をぜひ検討してみるといいでしょう。この章の内容はこちらの記事でも紹介しています。

 

作成で使える心理テクニック

心理テクニックパンフレットを作成するとき、心理テクニックを駆使することでより効果の高いものが作れるようになります。

「リスキーシフト」という心理効果はパンフレットに活用可能です。どれだけ多くの人がこの商品やサービスを活用しているのか、使うことはとても当たり前のことなのかを表現することで効果を与えることができます。

「認知的不協和」という心理効果は、今まで自分が行ってきた行動や信念に反するような新しい事実を突きつけられたとき、不快な感情を引き起こすというものです。話題を作る、人々の印象に残すために衝撃的なデザインやコピーなどを落とし込んだパンフレットを作成するという手法として使われます。

選択肢を意思決定する際に影響を与えるものとして、フレーミング効果と呼ばれる心理テクニックがあります。人は選択肢を選ぶときに、絶対的評価で選ぶのではなく、自分自身の基準との対比によって選択を行います。つまり、パンフレットの表現を変えれば選択してもらいやすくなるということです。

パンフレットに商品価格を表示する場合には、「アンカー効果」と呼ばれる心理効果を使って、見た人がこの商品がこんな値段で買えるのか、お得だと感じるような表現を心がけましょう。この章の内容はこちらの記事でも紹介しています。

 

捨てられないパンフレットの作成方法

世の中にはあまりにたくさんのパンフレットが出回っているので、ありきたりのパンフレットでは手元に残していただけないので、パンフレットをとっておいてもらうには、捨てられない工夫をしなければなりません。

見る人にとって役に立つ情報が載っていれば手元に残しておいてもらえる可能性が高まります。旅行パンフレットなら観光地のMAPを載せるといった工夫がよく見られます。

また、印象にのこらないパンフレットは捨てられる可能性大です。おもいきってよくあるパンフレットとは違う形状にすることで、印象に残る捨てられないパンフレットになるかもしれません。

パンフレットに限らず、いいデザインのものを人はなかなか捨てられないものです。パンフレットをデザイン性の高いものにすれば捨てられない確率は高くなるでしょう。

デザインと似た要素で、豪華さというのも捨てられないための力になります。重厚なデザインやこった作りのパンフレットにすれば、捨てるのを躊躇させる効果が期待できます。

このように様々な工夫を施し、パンフレットを捨てられなければ、いつか次の機会が訪れるかもしれません。ありきたりのパンフレットではなく、捨てられないパンフレットを作る。その姿勢がネクストチャンスを生みだすのです。この章の内容はこちらの記事でも紹介しています。

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