少子化が進み、子どもの数は減少の一途をたどっています。その中で学校経営はますます厳しいものになっていくのではないでしょうか。厳しい状況の中、生き残っていくためには学生が集まる魅力ある学校作りが不可欠です。そして、その魅力を発信することも重要なミッションです。学校案内を見て、入学してみたいと思わせるデザインが必要です。そのような学校案内パンフレットのデザインについてまとめました。
差別化を図るポイント
学校案内に限らず、様々なパンフレットを作る際にはまず何が一番大事なのか、何が売りなのかをわかりやすく表現することです。そして、表現方法で他校との差別化を図ることが大切です。
他校との差別化を図るポイントとして、まずは写真が挙げられます。視覚でキャッチしたイメージは文字よりも強い印象として刻まれます。アイキャッチとして使う写真の構図やレイアウトで差別化を図りましょう。
キャッチコピーでも差別化を図ることが可能です。キャッチコピーは短いフレーズでいかに強いインパクトを残すかが重要になってきます。
写真もキャッチフレーズも調和させ、最終的な全体イメージを作り上げるのがデザインです。最終的にはデザインでしっかりと差別化をしていきましょう。
フォントの与える印象
学校にはそれぞれ特徴であったり、売りであったり、パンフレットを見て抱かせたいイメージなどがあるはずです。このイメージを担うのは大方写真などのビジュアルだったりするのですが、目立たない割に全体的なイメージを作り出す隠れた存在があります。それはフォントです。
例えば明朝体を使えば上品な印象になりますし、ゴシック体のような太い書体だと力強い印象を与え、特定のワードに使うことで文章の中でも強調したい部分を印象づけることができます。目立たせたい場合は太い書体を使う方法もありますが、細い書体でも彩度の高い色を使えば、洗練されたすっきりとした印象になります。
フォントの選択ひとつで、部活が活発な印象や学業に力を入れている印象、文化活動に強い印象など、学校の売りとなるイメージを表現することができるのです。
楽しさを表現する
学校を選ぶ目的はもちろん、勉強だったり、部活動だったり、制服のデザインだったり、人それぞれですが、学校を選ぶポイントとして学生たち誰しもが共通している点があります。それは「楽しそうかどうか」です。どんなに素敵な校舎で、優秀な先生方が集っていたとしても、学校に通う数年間がとてもつまらなそうだったら、それだけで他の選択肢をとりたくなってしまうでしょう。学校案内パンフレットには楽しさを表現する仕掛けが必要です。
写真は洗練されたイメージを与えてくれますが、親しみを表現するためにイラストを使うという方法もあります。手書き風の書体にしたり、ポテッとした丸ゴシック体で可愛らしさを表現したりすれば、女子の好感度は高まることでしょう。手書き風書体はバリエーションがたくさんあるので、おしゃれなすっきりとしたデザインにも使えます。大人のナチュラルテイストなパンフレットにも使えます。また、クレヨンで描いた文字など特殊な書体を使うことでデザインのアクセントとすることも可能です。
文字とイラストの工夫で学校の楽しさを表現することが学校案内パンフレットには求められています。
パンフレットには言いたいことをたくさん掲載してひとつでも多く魅力をアピールしたくなりがちですが、情報量が多いと読む気が失せてしまい、結局何も伝わらなくなってしまいます。学校のPRポイントはできるだけ絞って、そのポイントに合わせたデザインを作っていくことが大切です。