展示会で効果的なパンフレットの作り方
展示会は同業他社の集まりです。展示会ではほとんどの企業が自社のパンフレットを用意し、来場者に手渡します。そのため多くの方が、展示会を出る頃には大量のパンフレットやチラシを抱えていることでしょう。これらのパンフレットの中で埋もれてしまっていては資源ごみとして廃棄されることになるだけです。そこで展示会に効果的なパンフレットが必要になってきます。
展示会で効果的なパンフレットとはどのようなものなのか、ポイントを3つお伝えします。
クロージングにつながるか
展示会出展で最も大切な成果は、名刺交換した枚数や商談コーナーで談話した数ではありません。クロージングに至るか否かという点です。ここで言うクロージングは商談成立もしくは、後日のアポが取れるかどうかです。
クロージングに至るためのパンフレットは表紙と内容が重要になります。開きたくなる、興味をそそられる表紙のデザインかどうか、これが最初の大きな関門です。次に、内容がわかりやすくまとまっており、しっかりビジュアルに落とされているかどうかとなります。忙しい営業マンなどはじっくりとパンフレットを読み込んではくれません。興味を持ったものだけを開き、わかりやすいものだけをピックアップします。
名刺をいくら交換しても、実際に連絡をしてもらえるかどうかは非常に確率の低いことです。それよりはパンフレットをお渡ししてそれを見て連絡をいただいた方が成約の確率はぐっと上がります。
目立つかどうか
展示会で配布されるパンフレットは優に30社以上になります。多くのパンフレットはその中で埋没してしまいます。それには2つの理由があります。そもそも興味がなかったか、同じようなデザインで目立たなかったかの2つです。パンフレットだけでお客様に印象を残させるというのは非常に難しいことではありますが、埋もれやすい状況を考えると必須事項です。
目立つこととは、パンフレットの差別化です。デザインで差別化を図る、形状で差別化を図る、ノベルティで差別化を図ることなどが考えられます。ただし、ノベルティに関しては判断が難しいところで、大量のパンフレットによってただでさえ荷物が増えるのに、そこにさらにノベルティがついてくることになると嫌な顔をする方もいるかもしれません。どんなノベルティをつけるかにもよりますので、思案のしどころではあります。
簡潔でわかりやすいこと
展示会会場に足を運んだ担当者に決済権があるとは限りません。担当者が良いなと感じたとしても、社内に持ち帰り稟議を通すに当たって、プレゼンを行う必要があるでしょう。その際の社内プレゼン作成用の参考資料として、また提出する補足資料として使われることが考えられます。
そのため、パンフレットの内容は、営業担当者が補足説明しなくても、誰が見ても理解できるような簡潔で分かりやすいものでなければいけません。いちいち電話をして確認しながら資料を制作しなくてはいけなくなると、最初好感を抱いてくれた担当者も情熱が失われてしまうかもしれません。むしろパンフレットを決済権のある上司に手渡しただけで済むくらいのわかりやすいものであればベストです。
パンフレットを作成する際には、まずどんな用途が考えられるかを抽出します。そして、自社が定期的に展示会に出展しているのであれば、展示会でも効果を発揮するものかどうかという側面も加えて検討が必要になるでしょう。
展示会でウケるパンフレットデザインとは?
東京ビッグサイトや幕張メッセなどのイベントホールでは展示会や見本市などのイベントが開催されています。魅力的な装飾を施した企業ブースが多数出展しており、どこもかしこもパンフレットやチラシを配っています。そのため、大量のパンフレットの中に埋もれてしまい、成果を得られないということも。
このような展示会でも埋もれないパンフレットデザインとはどのようなものなのでしょうか。それは、コンセプトが明確なパンフレットです。売りたい商品・伝えたいサービスの魅力は何のか? ターゲットは誰なのか? 競合より勝っているところは何なのか? それらのコンセプトをしっかりと固めてからデザインを起こしましょう。
また、パンフレットを届けたい相手や比較対象になる競合のことも考えてパンフレット制作するのがウケるパンフレットの特徴でもあります。表紙の質感や肌触りを変えたり、少しサイズを変えたりすることでパンフレットを揃えた時に差がつきます。この章の内容はこちらの記事でも紹介しています。
失敗しない展示会パンフレット
展示会のパンフレットで失敗しないためのポイントは3つです。
1つ目は、決裁者は誰かということです。会場に展示会に出向いた担当者が決裁者とは限りません。展示会用パンフレットとはいえ、会場に来た人にしか伝わらないパンフレットではダメなのです。
2つ目はわかりやすさです。展示会のパンフレットは各ブースで大量に配られているため、瞬時にいる・いらないの判断をされてしまいます。情報には優先度をつけて、ページ数に合わせた取捨選択をしましょう。
3つ目はストーリー性です。サービス案内のパンフレットなら「このサービスで●●の悩みが解決。その結果、お客様に●●というメリットがある」というストーリーになるように作りましょう。この章の内容はこちらの記事でも紹介しています。
中小企業が展示会でパンフレットに力を入れるべき理由
展示会で中小零細企業が力を入れるべきはパンフレットです。その理由は次の4つです。
最初に挙げるのはパンフレットの制作はコストが安いという点です。大企業のように目立つブースの装飾をすることに比べればずっとコストは低いはずです
次に、工夫がしやすいことが挙げられます。パンフレットの場合、何ページのものを作ろうが、三角の冊子を作ろうが、飛び出すパンフレットにしようが、何の問題もありません。むしろオリジナリティあふれるパンフレットを制作することで来場者の目を引き、話題を作ることも可能になります。
3つ目はパンフレットはテイクアウトが可能だという点です。パンフレットには商談に不可欠な商品ラインナップ、スペック、連絡先が記載されています。その場で決めなくとも、後で検討してもらう際にプッシュする材料にもなるのです。 最後に、スペースを有効活用できることを挙げることができます。パンフレットはサイズが非常にコンパクトであり、重ね置きも可能なため、スペースをほとんど取りません。その分だけ、余計に商談スペースを設けたり、一つでも多くの商品の設置ができたり、他の販促ツールを使えるようになります。この章の内容はこちらの記事でも紹介しています。